地下鉄一岡線迷走神経午前10時

ハロヲタのための24のガヴォット第10番嬰ヘ短調 迷走神経午前10時


ショスタコの8番

先週の日曜日のN響アワーで
パッサカリアの特集?みたいなことをやってて
ショスタコーヴィチ交響曲第8番ハ短調
第4楽章だけをやっていた。

だいぶ前に入手したバルシャイの全集があったのを思い出し
行き帰りの車の中で聴いてみた
TVでは池辺さんが第5楽章ではだんだん明るくなる
みたいなことを言っていたのだが
結局さほど盛り上がらないまま終わってまた第1楽章が始まった
なんか気になるので水曜日ぐらいまでかけてン出

もう1度聴いてみた


よくわかないが不思議な魅力はあるみたいなので
今度は自宅のまともな再生装置でじっくり聴いてみた

第1楽章は30分近くかかるアダージョ
これだけ長いアダージョで始まる交響曲というのはあまり例がない
マーラーの9番はアンダンテだし途中にアレグロの部分もある
ただよく聴いてみるとこの曲も中間のあたりはかなり激しい
ハ短調で重々しく始まるけれど激しい部分を経て
最後はハ長調で静かに終わる

そして第2楽章が半音上の変ニ長調で始まる
次の第3楽章はホ短調スケルツォ楽章が2つ続いている
この第3楽章の後半あたりから音楽は熱を帯びていって
そのまま第4楽章に流れ込む
ここらへんが1番聴き応えのある部分だと思う

しかし嬰ハ短調でラルゴの第4楽章に入ると
戦没者の追悼であるかのような沈痛な音楽になる
そして終楽章は輝かしい勝利の音楽かというとそうでもない
煮えきらぬ思いを残したまま中途半端に終わってしまう

この曲が書かれたのは第2次世界大戦のさなか というのはわかるが
もっと戦況の悪かった時期の第7番は輝かしい勝利の音楽になっているだけに
何か不可解な謎を残したままの印象がある
たぶんこの曲があまり演奏されないのはそのせいなんだろう